ボロボロな「ZEISS IKON SUPER IKONTA 530/2」をレストア中
◎とあるリサイクルショップのジャンクボックスに朽ち果てたスプリングカメラが透明な袋に入って各¥500で3個転がっていました…
何故「袋」に入っているのかと言うと、あまりにボロボロで外装が崩れている為、お店を汚さない様に「袋」に入っていたんです(汗
そのあまりの汚さに最初はスルーしたのですが、「Kodak」「ZEISS IKON」の文字を見て、「ひょっとしたらレンズは生きているかもしれない」と思い、全部買ってきてしまいました(苦笑)
「Kodak Hawk-Eye Pliant Six-20 Model C」は別ブログで記事にしています。
①ボロボロな「ZEISS IKON SUPER IKONTA 530/2」
とりあえずスプリングカメラを開けて、レンズが「Tessar 4.5/10.5 cm lens」だったので嬉しかったですが…
状態が状態なので、両手を広げて喜ぶ訳にはいかず^^;
とりあえずレンズを使えるように分解していきます。
②気になったので外装をスクレーパーで削ってみました
うわぁああ~、ヒドイデース!!
外装はとりあえず後回しに^^;
③シャッターユニットを外して分解清掃
分解したパーツを清掃していきます。
流石に80年経過したグリスは潤滑せずに接着剤みたいになっていました^^;
もう全ての可動部が動かない…
しかもレンズを外したら何故かバルサムみたいな香りがががが…
ファインダーは各部にマーキングをして外しましたが、おそらく調整しないと無理でしょうね^^;
④ドレーカイル式の距離計
もちろん分解する時は厳密に各位置をマーキングしておきました。
しかしこの仕組みは面白いですね~~
プリズムみたいになっているレンズが回って、景色が左右に動きます。
⑤長いプリズムの入ったファインダー部
このカメラはファインダーと距離計が別になっていました。
距離計は覗き窓があまりに小さくてちょっと見にくいですね^^;
⑥分解修理の終わったシャッターレンズユニット
ガバナはベンジンで清掃後に動く部分のみ給油、シャッター羽も分解清掃してボロン粉末をちょっと付けておきました。
レンズは汚れを落としたら割と状態が良かったので一安心しました。
あとセルフタイマーが付いていたのにはちょっと驚きました。
⑦後玉も綺麗になりました
とりあえず引き伸ばしレンズ用のヘリコイドと吸盤オープナーの簡単マウントでこのレンズをミラーレスカメラに取り付けて撮影してみました^^
⑧公園 開放f4.5
使用カメラは1インチセンサーのニコン1V1なので、このレンズ中央のほんの一部を使うだけになります^^;
なのでかなりレンズにとって厳しい条件になります。
でも流石ZEISSのテッサーですね、80年前のレンズとは思えない写りです。
⑨工事現場
開放f4.5
⑩朽ちたフェンス
開放f4.5
⑪とても小さな花
開放f4.5
⑫ディフォルメフィギュア
開放f4.5
戦前にこの写りを楽しめた人は幸せですね~~
どうやら当時のこのカメラの価格は家が買えるくらいだったそうですから^^;
とりあえずこのカメラの外装のレストアが終わったら、次のイコンタをやろうと思っています(汗)
☆ニコンのZマウントについて…
自分はニコンをメインに使っていますが、今出ているZマウントは失敗だったと思っています。
光学的な事を優先してあの大きなマウントにしたのは分かりますが、何が個人的に失敗だと思うのかと言うとそれは…
あの大き過ぎるマウントがカメラデザインの自由度を奪ってしまった事です。
これは少なからず手痛い失敗だったと思うのです。
人は見た目を優先する生き物で、これが今の売り上げに響いているとしか思えません。
自分はいつ見てもあの大きなマウントのせいで大判のカメラにしか見えない時があります。
だから一回り小さいフルサイズ用のマウント「ZSマウント」でも作ればカメラデザインの自由度も増すと思うんですが…
もうそんな余裕はニコンには無いのでしょうけど…
とにかく個人的にZマウントのままだと厳しいなぁと思っています。
頑張れニコン!!
◎以上、【ボロボロな「ZEISS IKON SUPER IKONTA 530/2」をレストア中】でした! (^^