Nikon 「AF Zoom Nikkor 70-300mm F4-5.6G」のズームリング空転修理
◎もう3年前の話になりますが、とあるリサイクルショップのジャンク棚にこのNikon 「AF Zoom Nikkor 70-300mm F4-5.6G」がそっと置いてありました。
どう見ても外観は綺麗で、中を覗いてみるとレンズは綺麗でカビも生えていませんでした…
価格も激安の¥990。
ひょっとしてAF不良かな?と思ってピントリングを動かすも正常。
もしかしてズームリングかな?と思って回してみると、軽くスコーンと回ってしまい、レンズは伸びず、完全にズームリングが空転している状態でした。
今までの経験で「これはズームリングとズームユニットへ繋がるリンクが脱落しているな」と思い、買ってきてしまいました。
果たして結果は…
続きをご覧ください^^
(作業をしたのが3年前なので、作業内容は間違っている可能性があります)
①Nikon 「AF Zoom Nikkor 70-300mm F4-5.6G」を早速分解していきます!
電子接点付きのレンズはまずフレアカッターを外して電子接点をフリーにする事から始まります。
外した部品はパートごとに百均のジッパー付き小袋にしまっておくと組み立てが捗りますよ^^
あと分解時の動画を撮っておくのも手だと思います。
②マウントを外します
マウントは3個のネジを外せば外す事ができます。
マウント部には高確率でスペーサーが入っていますので、向きと位置をマーキングしておくと組み立てが楽になります。
タムロンなどは更に小さなワッシャーが入っている事がありますので、マウントを取り外す時は照明で照らしながらゆっくり慎重に外す事をお勧めします^^;
(ニコンはタムロンに製造を任しているレンズがあるので要注意なんです)
そしてAF駆動ギヤも外しておきます。
③アウターカバーを外します
アウターカバーは4個のネジで固定してありますので、鏡筒の中にネジを落とさない様に外し、アウターカバーを外しますが、この時に電子接点のフレキシブルケーブルを痛めない様に外します。
④アウターカバーが外れた状態
ズームリングが駆動するピンはちょうど画像の真ん中にありますので、ズームリングと組み合わさる位置だけは確認しておいてください。
ここのピンを動かすと無事にズーミングできましたので、レンズのズームユニットには問題が無い事が分かりました。
⑤アウターカバーの分割
確か溝に引っ掛けてあるだけだと思いましたので、組み合わさる位置を確認して分離します。
(スミマセン、3年前の事なので確証はありません💦)
⑥故障の原因はズームリングの動力伝達部が折損していました…💦
これではズームリングを回しても空転するだけですね…
ちょっと肉厚が薄く、強度不足なのかもしれません。
折れた部分をとりあえず鏡筒内に落ちていないか探してみました。
⑦折損パーツは鏡筒内にありました!!
とりあえずプラスチック専用の強力接着剤でくっつけて、更に盛り盛りにしておきました^^;
後はレンズを拭いて組み立てて完成です。
⑧Nikon 「AF Zoom Nikkor 70-300mm F4-5.6G」の作例
使用カメラはすっかり時代遅れのD90です💦
122mm f4.2 iso400
⑨町田の景色
170mm f4.5 iso320
⑩教習車
145mm f6.3 iso400
⑪神奈川大船
70mm f8.0 iso400
⑫朝比奈
85mm f8.0 iso400
開放から割と良く写り、収差もこのクラスでは少ない方だと思いました。
廉価版のズームレンズでもニコンらしさは健在ですね^^
この修理はあくまで素人がやった事ですので、自分で修理する時は自己責任でお願い致します^^;
◎以上、【Nikon 「AF Zoom Nikkor 70-300mm F4-5.6G」のズームリング空転修理】でした!!