オールドレンズ 「ミノルタ Minolta MC ROKKOR-PF 58mm/f1.4」(前期型)を清掃してフィギュア撮影
◎今回はオールドレンズ である「ミノルタ Minolta MC ROKKOR-PF 58mm/f1.4」(前期型)を分解・清掃して、花やフィギュアなどを撮影してみました。
今回のレンズは1966年に発売された「SRT-101」とセットで販売された前期型モデルで、描写は前期型の方が柔らかいそうです。
しかしながらこの時代のミノルタレンズは「アクロマチック・コーティング」というとても柔らかい緑色のコーティングがされており、このレンズを分解・清掃する際はカビが発生していない限り、前玉裏側だけは拭かない方が無難です^^;
あと金属鏡筒のミノルタレンズはネジが緩んでいる事が多く、このレンズも絞り周辺のネジが緩んでいました。
①オールドレンズ 「ミノルタ Minolta MC ROKKOR-PF 58mm/f1.4」(前期型)
1966年発売 前期型のタイプⅡみたいです。
もちろん買った時はちょっとカビあり、絞りガタガタ&油浸みでした^^;
②後群ユニットを外します
幸い、中にはカビは発生していませんでしたので、分解せずに簡単な清掃で済みました。
③レンズを分解して絞りユニットを取り出しました
よりによって前玉の後ろにチョイカビ。(カビのバカヤロー!!)
アクロマチックコーティング怖いよぉ~~と思い、手の油をしっかり落とし、中性洗剤を付けて手のひらで優しく洗ったら綺麗になりました。
④絞りを分解・清掃
最近は絞りの分解・組み立てが苦にならなくなりました。
でも古いレンズなどだと18枚とか大変ですが…
あとは組み立てて完成です。
⑤作例「ハルジオン」
開放f1.4 前期型らしい柔らかく、優しい描写で、ポトレなどいいかもしれません。
⑥ハルジオン
f5.6 絞るととてもシャキっとした感じになります。
⑦桜の木
f5.6?
⑧ハルジオン(開放)
f1.4開放 ちょっとグルグルボケかもしれません。
レンズ構成は5群6枚のダブルガウス型で、後のf1.4レンズが7枚構成になるのも分かる気がしました。
絞り羽根枚数は8枚。 最短撮影距離は0.6m フィルター径58mm
⑨ブツ撮り偏
前期型らしく、めっちゃソフトです。
でもこれは最適な撮影距離の設計が違うからなんだと思います。
それとソフトフォーカスが好まれた時代であったのも関係がありそうです。
⑩絞ってf4.0
被写体バンプレストプライズ「ソードアート・オンライン コード・レジスタ EXQフィギュア~ミナモプリンセスアスナ~」。
⑪絞ってf8.0
至近距離でハッキリ見せるなら、ここまで絞る必要がありそうです。
⑫f8.0
⑬f8.0
⑭f4.0
⑮f1.4
⑯f5.6
被写体はバンプレスト「一番くじプレミアム 鎌池和馬の祭典 シリーズ第二弾 とある魔術の禁書目録10周年記念 G賞 きゅんキャラ ブラッドサイン 白き女王」
⑰オマケ画像 「キャストオフ?」
そういえば、バンプレストって最近「きゅんキャラ」作るのやめたみたいですね^^;
ちょっとマクロスを作り過ぎてお店に嫌われちゃったかも…
ソフトな描写を楽しむなら前期型、もう少し開放からキリッとした描写を楽しみたいのなら後期型を買うといいと思います。
前期型と後期型の違いはフォーカスリングの滑り止めのデザインで、後期型は「樽型」になっているので分かり易いと思います。
◎以上、【オールドレンズ 「ミノルタ Minolta MC ROKKOR-PF 58mm/f1.4」(前期型)を清掃してフィギュア撮影】でした!
〇オールドレンズに対する管理人の思い (愚痴っぽいのでスルー推奨です^^;)
レンズを分解して組み立てると調整が狂うという人がいますが、それは正しくもあり、間違いでもあります。
特にそう仰るのはオールドレンズファンの方に多いと思いますが…
こうした単焦点レンズの調整箇所って無限遠&絞り調整しか無く、光学性能には関係ありません。
(但し、ズームや近距離補正付の単焦点や外国製レンズを除きます)
国産品ならメーカーがきちんと精度を出したパーツで組み立てるので、後から調整したり削ったりするのはコストと量産に向かないからやらないと思います。
でもサ〇光機のレンズとか後から削って調整したっぽい物はありましたが^^;
今までの経験だとレンズの向きやスペーサー(潰れて同じ向きに組まないと精度が出ない)の向きを間違えたり、レンズを研磨しない限りは元の光学性能に戻ります。
もし狂っている場合はバルサムの劣化で、バルサム膨張により光軸が狂っているものもあります。(経験あり)
とにかく元の状態に戻せば、おおよそレンズの描写が狂う事はありません。
ぶっちゃけ、何十年も前の製品が現在まで当時の状態を保っている事などあり得ない事です。
レンズが綺麗に見えても、レンズのアクリル化、コーティングの劣化、グリスも気化してレンズが当時の透明度を維持している事はありませんし、バルサムも確実に劣化しています。
どんな電気製品や車も壊れるのと同じで、必ず劣化していくものと割り切った方が良いと思います。
リサイクルショップなどへ通っていると、カメラコレクターが手放した様な大量のレンズとカメラが入ってくるのをたまに見かけます。
物って確かに魅力的だけど、あの世には持っていけないんだなぁ~ってつくづく感じました。
物もいいけど、周りの人を大事にして楽しむのが良いと思います^^